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【美術画廊X】金 理有展―苗字といみなと字―family name,true name,nickname

2018.07.22
ブログをご覧いただき、誠にありがとうございます。

只今、美術画廊Xで開催中の展覧会のご案内です。


金 理有展―苗字といみなと字―family name,true name,nickname
■8月6日(月)まで
■6階 美術画廊 X

今回は、数々の個展やグループ展で活躍される気鋭の若手作家
金 理有(きむ りゆ)先生の個展です。



先生の作品は、縄文土器やSF、ストリートカルチャーなどが融合した独特の世界観
多くの美術ファンから人気を博しています。

展覧会サブタイトルの「苗字といみなと字―family name,true name,nickname―」に込められた意味について。

展覧会タイトルに「名前」というものが使用されていることからは、先生の想いがうかがい知れます。
先生は日本人と韓国人のハーフであることで自分のアイデンティティーについて悩まれてきたそうです。
そのため、名前というものが先生にとってひとつのキーワードであったこと。
さらに、作品にも表れていますが、国や時代を飛び越えている越境的な、普遍的なものの概念を代表するものとして
選ばれたのが「名前」だったのです。

名前というのはある人物を指すための言葉ですが、
苗字(family name)=みょうじ。家族とおそろいだったり、ルーツを持った名前。
いみな(true name)=下の名前。苗字と違って自分だけに与えられた名前。
(nickname)=あざなと読みます。あだなのこと。あるコミュニティの中で機能する記号としての名前。

このように、自分を表す名前だけでもたくさんの面や意味を持っています。
先生は、ご自身の作品にも同じように様々な方向から、色々な解釈を感じとってほしいという、
鑑賞者への願いを込めて今回の作品を展開しております。

同時にそれは、どんな解釈をされてもかまわないという先生の作品の強さの表れにも感じられます。

それほどまでにパワーのある作品たちです。
理屈抜きに、カッコイイのです!

今展では、そんな金理有先生の代表的なオブジェ作品から、縁あって滞在された信楽にて制作された大作オブジェ、
茶碗や小品などの新作を一堂に展観いたします。




会場には、不思議な生命体のようにも見える、古代の土器のようなフォルムや模様が特徴的なオブジェが並んでいます。

まるで金属のような印象を受ける質感ですが、すべて素材は陶器です。
釉薬の調合によって、このような色合いを作り出しています。

金属的なつやと色みが、縄文土器から着想を得ているという模様などと相まって、
古代・原始的なような、近未来的なような 独特な雰囲気を醸し出しています。



先生の作品には、がついているものが多いのも特徴。

工芸作品には 茶碗の「口」、壷の「胴」、花入れの「耳」など
人体からとった呼び方が多いことに着目し、
ずっと昔から培われてきた工芸品と人間の共通性の意識をより誇張するため、
このような造形が生まれたのだそう。

作品についている目は、すべて左目。
右目は目に見える現実世界を見て、左目は目に見えない精神世界を見るとも言われるそうです。

画廊にて、らの左目とぜひ目を合わせてみてください。
どんな気持ちがするでしょうか?


あの縄文土器に似てる…でもロボっぽいというか…
…スターウォー○っぽい?
先生の作品には、陶器という素材ながらポップでSFちっくなものが多くとても楽しませてくれます。



画廊に入ってすぐの床にはこんなオブジェも。
遠い未来のテクノロジーが風化した姿のような……
SF好きな先生の作品には、どことなくSFの世界を見出してしまいます。



こちらは今回の展覧会で一番大きな作品。
「信楽土瓶変異体 shigaraki mutation」

今回の展覧会に出品された作品のほとんどが、ゲストアーティストとして招かれた信楽の県立のアーティストレジデンスで制作されているのですが、
その影響が一番色濃く出ている作品です。

信楽の名産でもある土瓶ですが、産業としては衰退していきつつあるのだそう。
先生は、土瓶の形態に「ロボっぽさ」を見出し、そこを手がかりに今回の作品を生み出しました。
産業としての意味を失いつつあるものをアートとして再生する試みでもあります。

土瓶変異体の足元にある円盤の正体はなんでしょう?答え合わせは画廊にて!







こちらは、ろくろで土を削る際ににょろにょろっと出てきた削りカスを
無作為にまとめて形にした、「trash sculpture」「found sculpture」という作品です。
直訳で「捨てられた形」「見出された形」ということですね。

先生はある時期を境に、こういった偶発的で作家の作為のないところに宿る美しさを作品とすることを始めました。
これは、自分がコントロールできると思っているものを力づくでコントロールする行為に対して疑問を感じたことがきっかけだそうです。
私たちの身の回りでも、安全神話をうたわれていたもののコントロールを失い大変な危険にやっと気付かされる大きな出来事がありましたが、そのような世相が先生の感性によって拾われた結果がこちらの作品です。



それぞれに思いもよらない動きがあって、ひとつずつ面白いので、
お気に入りをひとつ見つけてみてはいかがでしょうか?







高島屋6階美術画廊Xまでお越しくださいませ。きっと楽しんでいただけると思います。
みなさまのご来場を心よりお待ち申しあげております。



こちらの展覧会は巡回をします。
横浜展
2018年9月12日(木)→9月18日(火)
★9月17日(月・祝)には松村宗亮氏と金理有作品のコラボ茶会が開催★
■11時、13時、15時 の3回
■場所は横浜高島屋7階 美術画廊です!ぜひお越しくださいませ。


大阪展
2018年10月3日(水)→10月9日(火)
大阪高島屋6階ギャラリーNEXT

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